こんにちは。
Excelを使う場合必ずといって良いほど使われるIF関数ですが、私が覚えたのはずいぶん昔のため、複数条件がある場合は未だに長~いネスト(入れ子)の式を作成してしまいます。
現在はもっと便利な関数がたくさん出ているのだから、使わないともったいないですね。
例えば、カレンダーの曜日を参照して、毎週月木が「可燃ゴミ」、火曜が「不燃ゴミ」、土曜が「資源ゴミ」という表を作る場合、Excel2019以降のバージョンならSWITCH関数を使うと簡単です。

A列3行目から日付、B列3行目に曜日を表示、C列にSWITCH関数を入れるとしたら、
=SWITCH(B3,"月","可燃ゴミ","火","不燃ゴミ","木","可燃ゴミ","土","資源ゴミ",””)
数式の最後の "" は、条件に一致しなかった場合の表示方法です。月でも木でも火でも土でもなかった場合は ""(空欄)になります。
これでカレンダーC列の最後まで数式をコピーすれば、月曜と木曜には「可燃ゴミ」、火曜には「不燃ゴミ」、土曜には「資源ゴミ」、それ以外は空欄が表示されます。
とてもシンプルな関数で、使いやすいですね。
でもこれって、IFS関数でも出来ることでは…と思いませんか?
IFSも複数条件で分岐できる式なので、同じことができます。
数式は、
=IFS(B3="月",”可燃ゴミ”,B3="火","不燃ゴミ",B3="木","可燃ゴミ",B3="土","資源ゴミ",TRUE,””)
月と木は同じ「可燃ゴミ」なので、OR関数でまとめても良いですね。
=IFS(OR(B3="月",B3="木"),”可燃ゴミ”,B3="火","不燃ゴミ",B3="土","資源ゴミ",TRUE,””)
SWITCH関数とよく似ていますが、条件にいちいち「B3=」を入れる必要があるのと、条件に一致しなかった場合の表示方法を入れる時に「TRUE」を入力するところが違いますね。
SWITCH関数もIFS関数も使い方は同じ、結果も同じ。
では何が違うのでしょう?
実はSWITCH関数は、「値の完全一致」が条件。
参照先の値をそのまま照らし合わせる場合にのみ使えます。
この場合は対象のセル(B3)と対象セルの値(月~日)が完全一致する必要があるので、文字列なら問題ないですが、「>=100」等の演算子を使った数値などは使えません。
一方、IFS関数は、条件に演算子を使用した数式を使うことができるので、参照先の値に対して条件が「80以上」とか「100未満」のように完全に一致しなくても使えます。
上記のように条件に関数が入っていても大丈夫!
複雑な条件分岐をさせたい場合は迷わずIFS関数を選びましょう。
こうしてみるとSWITCH関数はIFS関数の下位互換のように見えてしまいますね。
でも、値が完全一致の場合は式を簡潔に入力できること、「条件に一致しない場合」の値を直感的に設定できるシンプルさは魅力だと思います。
どちらも便利な関数ですので、処理する条件の種類や複雑さに応じて使い分けてみてくださいね。
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